リムファイア・ベンチレスト・マッチ
(22口径リムファイア・ライフルによるベンチレスト競技)

RBA official Target画像

競技会実施の背景

22口径リムファイア・ライフルは,我が国では競技専用銃として,日本ライフル射撃協会の推薦を受けた者しか所持が認められません。日本ライフル射撃協会及びその下部組織は,ISSFのライフル及びピストル射撃競技をその主要対象として活動している事から,ライフルに関してはポジション・シューティング競技が基本となっています。その結果,ISSFに含まれない分野の競技に対してはあまり積極的では無いようです。これは,重視する対象に限られたリソースを有効に活用するということであり,間違った事ではありません。
その結果として,SBによるベンチレスト射撃は余り盛んに行なわれていません。東京都では春および秋に行なわれる普及大会等で,かろうじて実施されているのが現状ですが,どちらかというと高齢者のシューター向けに,重い競技銃を構えることなく射撃出来る競技として行なわれているのが現状です。

22口径リムファイアによるベンチレスト射撃は面白くない競技なのでしょうか?
Shooing Tipsは,22口径リムファイアベンチレストを,ポジション・シューティングに勝るとも劣らない面白い競技として捉え,これを積極的に広めていきたいと考えます。

実施される22口径リムファイア・ベンチレスト競技は,単にセンター・ファイア・ライフルのベンチレスト競技の焼き直しとしてではなく,正式な競技として成立させるべく,アメリカ合衆国のRimfire Benchrest Associationのルールに順じて実施致します。


競技概要
リムファイア・ベンチレスト・アソシエーションの公式ルールに基づく得点競技
50m 25発 射撃時間30分(インドアの場合は20分)
1的1発撃ちこみ
ベンチレストにて射撃の事
詳細は競技細則を参照

参加資格:日本国内で合法的に22口径リムファイアライフルの所持許可を有する方,かつ競技会の趣旨に賛同頂け,安全に関して競技会運営者の指示に従って頂ける方

参加可能銃:国内法にて適法となる銃で,所持許可がある参加者ご自身の22口径リムファイアライフル。

参加可能銃
22口径リムファイア・ライフルで22ショート,22ロング,22ロングライフル弾を使用する銃であること

スポーター・クラス,10.5ポンド・クラス,アンリミテッド・クラスに分類され,詳細は競技細則を参照のこと

競技細則(リムファイア・ベンチレスト・アソシエーション公式ルール要約)

概要:
50m 25発ベンチレスト   射撃時間30分 (インドアの場合は20分)

競技分類:
競技は3つのクラスで行われる。

スポーター・クラス
10.5ポンド・クラス
アンリミテッド・クラス

スポーター・クラス
ライフルとスコープ合わせてその重量が7 1/2ポンド(3.4kg)以下である事。スコープは6.5倍以下であること。
ズームスコープの場合は規定の倍率以下でレフリーによりテープを貼られる。
ライフルは2発以上をマガジンかクリップからボルト動作で給弾出来る連発機構を持つ事。
安全装置を有する事。ストックは木製であること,必要に応じてそれをレフリーに容易に証明出来る事。ストックの最も幅広い場所で2 1/4インチ以下であること。重量合わせの為の穴がストックの表面に空けられていない事。ライフルとして肩付け出来る形状である事。バレルはフルート加工されていない事。振動調整装置を有しない事,電気および機械的にトリガープル補助装置を有しない事。

(我が国の現行法では,これに適合するライフルはほとんど存在しないはずなので,スポータークラス競技は基本的には実施されません)

10.5ポンド・クラス(4.762kg)
 スコープ倍率制限無し。銃とスコープの重量は10.5ポンド以下。ストックはもっとも幅広い部分で3インチ以下。ベディングはグルーもしくはボルト固定であること。肩付けで射撃出来る形状である事。電気及び機械的にトリガープル補助装置を有しない事

アンリミテッド・クラス
スコープ倍率及び重量に制限なし。ライフルはベンチに置かれた状態で固定されていない事。電気及び機械的にトリガープル補助装置を有しない事。いかなる形式のフロント,およびリアレストでも他の競技者の迷惑にならない限り使用可能。

使用可能銃:
22口径リムファイア・ライフル (22ショート,22ロング,22ロングライフルを使用する事,その他のものは,たとえリムファイアであっても認められない 例:22WMRは不可)

使用可能弾薬:
通常の方法で購入出来る22ショート,22ロング,22ロングライフル用の鉛弾頭でなければならない。ハンドロード弾及びジャケット弾,そして通常の方法で購入出来ない特殊装弾は使用してはならない。

ウインドフラッグ
ウインドフラッグは使用出来る。しかし,競技が始まる前にウインドフラッグは設置されなければならない。また競技が終わるまでそれを動かすことは認められない。射線上にウインドフラッグがある場合は,マッチディレクターかレフリーはフラッグを取り除く。これは射撃開始前に行なわれる。いかなる形であれstring line flag systemは使用出来ない。

サンドバッグ
フロントレストにはサンドバッグが上に付いてなければならない。リアレストはサンドバックでなければならない。サンドバッグは革か布で出来ている事。フロント・レストとリア・レストは一体あってはならないし,ベンチや銃とも一体であってはならない。サンドバッグは銃の側面と底面だけで銃と触れていないといけない。銃を持ち上げた時,フロント・レストとリア・レストは銃といっしょに持ち上がってはならない。もし一緒に持ち上がった場合には,銃と一緒に重量を測定し,適切な重さに収まっているかどうかを判断しないといけなくなる。フロントとリアレストはベンチの上部に直接置かれて固定されてはならない。サンドバッグやレストの規定はアンリミテッドクラスには適用されない。

標的:
公式RBAターゲットを使用する。標的はターゲットクルー(標的係)が降ろし,スコアラーに直接手渡される。

採点:
スコアリングプラグの使用
 Toxvard スーパープラグ又はRig スコアリングプラグが公式リムファイアベンチレスト採点装置であり,これを使用する。スコアリングプラグは標的に水平な状態で挿入されなくてはならない。
標的は採点後,競技者に開示される。マッチダイレクターにより公式に競技結果が公表されるまで競技者は標的に触れてはならない。最終リレーの標的が掲げられた後,マッチダイレクターは競技者に最低10分,異議申し立てを行える時間を与えないといけない。競技の公式結果が発表される前に競技者が自分の標的に触れると,その競技者は失格となる。

各標的は10点満点。最中心リングは10点,その外周リングは順番に9点,8点と1点ずつ下がる。もしブレットホールがXもしくはラインにタッチしていたらシューターには最高のポイント(Best edge scoring)が与えられる。スコアはターゲットペーパーの右下に記入される。もしプラグを使用したら各ターゲットブロックの右上に(p)と記入する。最外周リングをハズしたらスコアは4点(マイナス6)で,ターゲットにブレットホールが無い場合は0点(マイナス10),もし一つのターゲットに複数のブレットホールがある場合は一番低いスコアだけがカウントされマイナス1点となる。パーフェクトスコアは250-25X,試射がレコードターゲットに当たってしまった場合はシューターは次の1発を撃つ前にマッチダイレクターに報告しないといけない。マッチダイレクターはターゲットをチェックしてブレットホールにマークをする。それはカウントされることはない。プラグはスコアが目視で判断出来ない時に使う。

同点の場合,レフリーは#1のターゲットの点数を比較してその点数の高いものを勝者とする。それでも同点なら1から25まで順番にチェックしていく。それでも同じなら#1のターゲットのXをチェックする。最初にXが出たほうを勝者とする。

クロスファイア(同弾)
 もしシューターが他のシューターのターゲットを撃ち,レフリーにミスを認めた時,撃ったシューターは1ポイント減点になる。シューターはマッチダイレクターに直ちにクロスファイアーを告げなくてはならない。マッチダイレクターはクロスファイアを記録し,撃ち込まれた側のシューターにはペナルティは無い。もしシューターが他人のターゲットに撃ち込んだのを認めなかった場合そのシューターは失格となる。

公式運営委員の職務
 マッチ・ダイレクター Match Director
マッチの責任者。各リレーの進行の監督をする。マッチダイレクターは他者にこの役目を代行させる権限も持つ。
マッチの結果について,ターゲット1枚毎に$1.5と登録フォームに記入したものをマッチ開催から30日以内にリムファイア・ベンチレスト・アソシエーションに送る。

レフリー Referees
 3人のレフリーがマッチダイレクターに指名される。レフリーはスコアを付けることは出来ない。レフリーはクロスファイア,スコアに対する意義申し立て,銃とレストの認定,その他発生すると思われる事に対する判定を行う。レフリーは射撃開始前から射撃終了後までシューターがルールに従っているかを確認しないといけない。レフリーは各クラスで少なくとも上位3位までに入った銃の重さを再度チェックする(アンリミテッドクラスはその必要はない)。またその他の銃もチェックをする権限がある。マッチダイレクターがレフリーを兼ねることは無い。

スコアラー Scorer
 マッチダイレクターに任命されターゲットの採点をする。プラグはToxvard SuperplugまたはRig Scoring plugを使用する。マッチダイレクターはスコアラーを兼ねることも可能。役員はマッチに参加が出来る。スコアラーはレフリーを兼ねることは出来ない。

ワールド・レコード・ターゲット
 リムファイア・ベンチレスト・アソシエーション(RBA)が認定したマッチで,ワールドレコードとなる可能性のある結果が出た場合,その標的はRBAに送られ検討される。シューターはそのターゲットにマッチ・ダイレクターと3人のレフリーのサインがあることを確認する。マッチダイレクターはターゲットとマッチの結果についてRBAに対し30日以内に送る義務がある。

意義申立て
 シューターは公式競技において,誰でも自分自身の標的の採点結果,他人の標的の採点結果,疑わしい銃とレスト,その他の問題について異議を唱えることが出来る。レフリーはすべての異議申し立てに対し,調査して結論を出す。

スポーツマンシップ
 マッチ中はファイアリング・ライン(射座)近くで,大きな声や騒音を出してはならない。マッチダイレクターもしくはレフリーはこのルールに従わない者を失格にする権利を有する。シューターとマッチダイレクター,レフリー以外は誰もファイアリングラインに立つことは出来ない。例外として,マッチダイレクターが認めた場合,初めてマッチに参加したシューターの手助けを他の者がすることが出来る。シューターは自身の射撃が終了しても両サイドのシューターが終了するまでベンチを離れてはならない。

安全対策
 ライフルはトリガーガードが無いといけない。射撃中以外はすべてのライフルからボルトがハズされていないといけない。ボルトを容易に外せないライフルの場合はアクションをオープンとしてセフティ・フラッグを入れること。各リレーにおいてマッチダイレクターが安全を確認してコールするまで,どのシューターもライフルをベンチに置いてはならない。

競技実施手順
 マッチダイレクターはリムファイア・ベンチレストルールを伝えなくてはならない。
マッチダイレクターはマッチが始まるまでに3人のレフリーを指名しないといけない。レフリーの補欠を一人決めておき,3人の内のひとりが異議申し立て等を受けている時に,代理として活動出来るようにする。

異議申し立てとライフルの重量測定にはレフリーの同席が必要である。

ベンチ,リレー(射群)の順序はクジ引きで行われる。
競技は3つのクラスで競われる。ウインドフラッグは競技開始前に設置する事。競技中はウインドフラッグを動かしてはいけない。競技者よりウインドフラッグが射線上にあると指摘された場合,マッチダイレクターは射撃開始前にそれを動かすこと。

ターゲットがセットされ,マッチダイレクターがレンジが安全であると判断した後で,競技者はシューティング・ラインに入り,ライフルをレストの上に置ける。

マッチダイレクターは"Is the firing line ready?".とコールし,もし準備完了であれば,マッチダイレクターは“Replace bolts”,“Commence fire”とコールして射撃が開始される。何らかの理由で射撃を中止させる必要がある場合,マッチダイレクターは"Cease fire, unload rifles, Remove bolts, remove rifles and step back from bench".とコールする。 “Cease fire”とコールした後もそのまま射撃を続けた者は失格となる。もし何らかの問題が起こった場合,マッチダイレクターは2分間の延長を行う。マッチダイレクターは“残り15分”“残り5分”“残り1分”“残り30秒”と試合時間の残りを告げる。射撃終了時間になると,マッチダイレクターは"Cease fire, remove bolts, and remove rifles from bench".とコールする。マッチダイレクターがレンジが安全であると判断した後,ターゲットクルーはターゲットを外す。
最初のリレーが終わったら,可及的速やかにスコアラーは標的の採点を始める。採点が終わった標的全部を,マッチダイレクターは競技者に見えるように掲示しなければならない。
競技者は自分自身のターゲット,あるいは他人のターゲットの採点結果に対して異議申し立てが出来る。チャンピオンシップにおいては,ブレットホール1つに付き2ドルのプロテストフィーが必要である。レギュラーマッチにおいてはプロテストフィーは請求されない。プロテストフィーは異議が正当であると判断されたならば返金される。
レフリーだけが異議申し立てされたターゲットを掲示から外し再採点が出来る。競技者は試合の結果が公式に決定されるまで,標的を掲示から外したり触れてはならない。これに違反した場合は,その競技者は失格となる。
レフリーはスポータークラス,10.5ポンドライフルクラスの優勝者の銃の重量を量る。優勝ライフルの重量が量られた後,マッチダイレクターはマッチの結果を公式に発表する。もし優勝者が先に帰る場合,競技者はレフリーにライフルを測ってもらい確認を受ける必要がある。これを行わなかった場合,結果は承認されない。
もし競技者がワールドレコードを撃った可能性があるなら,競技者は本人の責任においてマッチダイレクターと3人のレフリーのサインがターゲットにあることを確認する必要がある。マッチダイレクターはそのターゲットとマッチの結果をマッチの行われた日から30日以内にリムファイアーベンチレストアソシエーションに郵送しなければならない。それを行わないとターゲットはワールドレコードとして承認されない。

以上,リムファイア・ベンチレスト・アソシエーション公式ルール抜粋

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