Smith & Wesson New Shotguns Elite series & 1000 series
2007年6月11日掲載
1970年代初頭、スミス&ウェッソン(Smith &Wesson:S&W)は従来のピストル、リボルバー専業メーカーから脱却し、ライフル、ショットガン、サブマシンガン等を供給する総合銃器メーカーへの変貌を開始した。
マサチューセッツ州の独自ラインで生産されたショットガンは、S&W Eastfield Model 916, 916T, 916Aで、12ゲージ、16ゲージ、20ゲージのスライドアクション・レピーター(ポンプ・アクション)であった。
これらに加えて、日本の豊和工業からガスオペレーション・ショットガンModel 1000の供給を受けた。以前、Shooting Tipsで紹介したHowa Gas Operation Shotgun, フジ・スーパーオートM2000およびフジ・パーフェクト・スキートがこれに当たる。 豊和工業製セミオート・ショットガンの米国市場価格は、スライドアクションのEastfieldの倍であったが、Model 1000は高品質でユーザーの評価も良好であった。
しかし1970年代中期、S&Wは、再びピストル&リボルバーの専業メーカーに戻ることになり、ショットガン市場から撤退した。
2006年11月16日、マサチューセッツ州スプリングフィールドの、スミス&ウェッソン・ホールディング・コーポレーションは、2007年、ショットガン市場に再度参入することを発表した。
新しいモデルは、エリート・シリーズ(Elite Series)と、1000シリーズだ。
エリート・シリーズは20ゲージの水平二連(side by side)モデルであるエリート・ゴールド(Elite Gold)と、12ゲージの上下二連(over and under)モデル エリート・シルバー(Elite Silver)がある。

▲ Model Elite Gold: 上段と下段はEnglish stock modelで、中段はPrince of Wales stock model
エリート・ゴールド・モデルおよび、エリート・シルバー・モデルには共に、手彫り彫刻が施されたモデルが設定されている。ストックは最上級の美しいトルコ産ウォルナット・ストック(AAA grade III)が装着され, レシーバーは骨炭ケース・ハードゥニング(True Bone-Charcoal Case Hardening)が施されている。

▲ Model Elite Silver:
これらのモデルはエアルーム・ワランティ(Heirloom Warranty)プログラムが適用される。エアルーム・ワランティは銃器業界で初の試みで、銃の購入者のみならず、その後、銃を譲りうけたシューターに対しても、生涯保証(lifetime warranty)を行なうというものだ。heirとは継承者を意味する。銃の正規購入者に対するライフタイム・ワランティは一般的に存在する。しかし、その銃が転売されてしまった場合、生涯保証は効かなくなってしまう。エアタイム・ワランティは、銃が転売されても、引き続き適用できるようにしたものだ。実質的な永久保証である。
もう一つの1000シリーズは、軽量なセミ・オートマチック・モデルだ。S&Wは、1000シリーズを29種類登場させる予定らしい。ベテランから初心者まで幅広い層にアピールすることができるラインナップを揃えるというわけだ。

▲1000 Series Semi-Automatic: 仕上げはSatin, Black, Advance MAX-4, Realtree APGがある。 MAX-4とAPGはカモフラージュパターンだ。写真は上段がSatin, 中段2つがBlackで下段はAPGだ。
1000というモデルナンバーは、1970年代の豊和工業製ショットガンと同じだ。同じモデルナンバーを使うことで何らかの混乱があるのではないかと心配したくなるが、それは考慮した上での決定なのだろう。
今回の1000シリーズは正式に公表されてはいないが、豊和製ではなく、トルコのATA Armsから供給を受けているようだ。全く同じデザインのセミオートショットガンがATA Armsにある。
Model 1012は12ゲージ,ツイン・ピストン、ガスオペレーテッドで2 3/4”と3”装弾に対応している。バレル・レングスは24インチ、26インチ、28インチ、30インチがある。ストックは一部にウォルナット仕様があるが、大半はシンセティックストックが付いてくる。装弾数は4発+1だ。
Model 1012 Superは、3.5”マグナム装弾を使用する。そのかわり、装弾数は3発+1だ。
Model 1020は20ゲージ仕様で、2 3/4”と3”装弾が使える。バレル・レングスも同じ24インチ、26インチ、28インチ、30インチがあり、装弾数は4+1だ。
Model 1020SSは、20ゲージ Short Stock仕様で24”バレルのみのyouth modelだ。
S&Wは2007年、再び、ライフルやショットガン市場に打って出る。既に2006年、M&Pシリーズとしてアーマライト・クローンを登場させた。長期にわたり、迷走を続けたS&Wは、米国資本に戻り、活力を取り戻している。S&Wのライフル、ショットガンはどのような評価を市場から受けるのだろうか。
Satoshi Maoka
撮影:神保照史 IWA2007 3月9日-12日ニュルンベルグにて
June 10, 2007
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