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| Pistols & Revolvers in the conflict 戦場のピストル by Satoshi Maoka & 床井雅美 元陸軍中佐で第二次世界大戦中に英国陸軍パラシュート連隊に勤務し、後に英国王立軍大学校教授を勤めたジョン・ウィークス (John Weeks) は、著書"Infantry Weapons"の中で、 ある将軍が語った興味深い話を紹介している。 「第二次世界大戦中、ピストルの射撃によって死傷した私の部下の兵士は、30名だった。しかし、そのうちの29名は、安全な操作を怠った味方のピストルによる暴発事故の犠牲者だった。」 これは、多少極端な例かもしれないが、近代戦争において、もはやピストルが武器として、ほとんど活躍できなくなった事実をよく表した話である。 対決する双方が、多量の大型兵器を投入して、大規模な戦闘が繰り広げられる近代戦争では、射程が短く限られた威力しか持たない小さなピストルが、戦争の大勢に影響を与えることなど全くなくなった。 しかし、だからと言って、どこの国も軍隊の武装からピストルを無くしてしまうことはなかった。今もって各国の軍隊は、それぞれの用兵思想や価値観に基づいて、この最小の武器を独自に制定し、装備している。 ある国の軍隊は、接近戦闘用の重要な武器として位置づけ、評価を繰り返して最良の性能のピストルを開発し採用した。だが一方、ピストルを単に士官の護身用として位置づけ、すでに市販されていたピストルを、ほとんどそのまま装備した国もあった。 20世紀末に冷戦の終結し、将来予測される戦争の形態、そしてそこでくりひろげられるであろう戦闘の形態は大きく変わった。大規模な軍隊同士の正面戦争は減少し、代わって小規模な地域紛争や、対テロリスト戦闘、対麻薬組織撲滅作戦などの少人数の特殊部隊による作戦が重要性を帯びるようになった。 このような特殊部隊による戦闘では、ロケットや火砲、軍用攻撃機、戦車など大規模な武器を大量に投入することは少なく、兵士が携帯武器と主要な武装であるアサルト・ライフルを主に使用し、サブ・マシンガンとピストルがそれに次ぐバックアップ兵器として使用される。 とくに対テロリスト戦闘は、航空機内や室内などの狭い場所でおこなわれることが多い。この種の接近戦(CQB)では、小型で軽く、アサルト・ライフルより取り扱いやすい ピストルは、重要な戦闘用の武器として再認識された。 今回から、"Pistols & Revolvers in the conflict"(戦場のピストル)と題し、戦争やさまざまな紛争で使用されたピストルを、毎回紹介してゆきたい。 Oct.1, 2003 |
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