Hart Shim Kit スコープマウント高さ修正シート
by Satoshi Maoka

 スコープを銃に載せるとき、出来れば低い位置に載せたいと思う。スコープの位置が高ければ、それを覗く際に、チークピースへの頬付けが甘くなってしまう。チークピースの高さが可変式になっている射撃競技用のストックであれば、問題はないが、通常のストックはこの部分の高さを変えることは出来ない。
 スコープリングは、高さの異なるものが用意されている場合が多い。たとえばLeupoldのMark IVリング1インチ径モデルは高さが0.84インチのMidiumと、1.4インチのSuper Highとがある。Lightforce 30mm リングは0.885インチ、1インチ、1.125インチの3種類が用意されている。
 スコープは低く載せたいが、だからといって低いリングを使えば対物レンズ(objective lens)がバレルに触れてしまったり、ボルトハンドルが接眼レンズにぶつかってしまう可能性がある。
 銃砲店で、スコープとリング、マウントを試しに銃に付けてみて、一番都合の良い組み合わせで買えればよいが、現実にはそうとはいかない場合がある。個人輸入やネット販売といったことが多くなり、銃と銃用品の購入の仕方はずいぶん変わった。
 寸法的に問題ないだろうと判断して、スコープやリングを発注し、届いたものを組み込んだら、スコープの対物レンズがバレルに触れてしまい装着出来なかったと言う経験をお持ちの方も、きっといらっしゃるはずだ。
 特に大口径対物レンズを使用するスコープの場合、この可能性が高くなる。
 そんなときは、もう1段階、高いリングを購入することになる。
 しかし、あとわずか1ミリだけ高くなればよいという場合にも、1段階高いリング、たとえば0.125インチ(3.175mm)も高いものに交換するのはあまり嬉しくない。最初に述べたように、頬付けが甘くなるからだ。
 そんなときに登場するのがShim Kitだ。スコープマウントの下に薄い鉄板を噛ませてマウント自体をかさ上げする。原始的な手段だが、それをすることで、スコープの取り付け位置を僅かに上げることが出来る。
 ここで紹介するものはHart製のShim Pack kitだ。1年前グループ計測ツールを紹介したが、あれと同じHartである。
 同じようなものはHart以外からも数社から出ている。薄い鉄板にスコープマウント取り付け用の穴が2つ開けてあるだけというものだ。だから金属加工が出来る業者なら、簡単に作ることが出来る。
 Hartの製品はこの穴の間隔が0.505インチから0.6インチに合う物と0.860インチに合う物の2種類がある。 
 Hart製は7枚の鉄板がセットになっている。 Sinclairのカタログによればその厚さは、0.010インチ(0.254mm)が4枚、0.005インチ(0.127mm)が1枚、0.001インチ(0.0254mm)2枚という組み合わせだという。
ところが現物を実測してみると 0.25mm 4枚(色の濃いPlate), 0.12mm 1枚, 0.05mm 2枚が含まれていた。0.001インチであるはずのものの厚みがほぼ倍となっている。まあ良いか…。

 取り付けた状態は一番最初の写真をご覧頂きたい。赤い矢印の部分にShimが装着されている。マウントベースとレシーバーの間に薄い銀色のものが見えるだろう。これがShimだ。0.010インチ(0.254mm)のものを2枚重ねて使用した。約0.5mmスコープの高さを上げた形になる。
 スコープを大口径のものに交換した結果、Shimを付けないとスコープの対物レンズ自体がバレルに触れてしまっていた。超極太バレルとの組み合わせなので無理もない。
 後の写真をご覧頂くとお判り頂けると思うが、スコープとバレルの間の隙間はごく僅かだ。
 スコープ取り付けはライフル射撃の場合、精度に大きく影響してしまう。たった5ドルの鉄板をマウントの下に噛ませるという手法はいささか不安ではあったが、だからといって0.5mm上げれば良いのに3mmも高いリングに交換したくなかったというのが実情だ。

 射撃をしてみて特に支障はない。ちゃちな鉄板だが、機能的には問題ないといっても良いだろう。

スコープがバレルに触れているように見えるかもしれない。しかし僅かに隙間はある。
下の写真は拡大したものだ。対物レンズに付けたフード及びButler Creekのスコープカバーがバレルに接触していないことを示している。

Satoshi Maoka

Copyright (C) 2003 by Satoshi Maoka

Feb.15, 2003

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